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ビジョンを語り、語らせる(後編)

2019.02.07猪俣恭子

(前半からの続きです)

Iさんに目標やビジョンはないなんて決めつけないで、
もっと彼を信じるところから、再スタートです。

「ねえ、Iさんは学生から社会人になって、
 これから人生を自分でデザインしていく自由が持てているじゃない?
 これからどんな仕事をしてみたい?」
「中学、高校、専門学校とか、
 今までを振り返ってみてね、Iさんの成功体験ってどんなのがあるの?
 教えてよ」

そんな問いをしてみると、
Iさんは戸惑ったように笑いながら、
ぽつりと言いました。

「実は、自信がないんです」
「ないというと・・・?」
「高校の時、勉強ができなくて、
 いくら勉強してもわからなくて・・。
 自分って馬鹿だなあって。
 だから、専門学校に入ってからは、一生懸命やったんです。
 もうそんな自分は嫌だと思って。
 将来は・・・。
 映像制作をやってみたいんです。
 人をあっと言わせるような、
 感動してもらえるような、そんな映像をつくってみたいんです。
 目標にしている人もいて、
 その人、ほんとうにすごい人なんです」

そんなことを思っていたとは・・。

「目標にしている人がいるんだ。いいなあ。
 どれくらいにはその人みたいになっていたいの?」
「ああ、わからないですねえ。
 あまりにもその人とは差がありすぎて。
 あのぉ、俺・・・。
 俺、Bigになりたいんです!
 ははっ! 言っちゃった!」

正直、突然の「Big」発言に戸惑いました。
しかし、ここは重要な勘所。
ここで私が笑ったり、茶化したら、
せっかく表現された彼のビジョンは消えてしまいます。

この瞬間を逃してはならない!

「いいじゃない、素敵じゃない。
 目指そうよ、その人」
「近づけるかなあ」

そう照れ笑いしながらも、まんざらでもないようです。

「ねえ、うちの会社でどんなことを学んでいくと、
 その人に近づけそう?」
「やっぱり・・・。
 仕事の基本っていうか、社会人っていうことを
 しっかり学びたいですね。
 自分、まだまだ甘いところがあると思うんで。
 だから、仕事をきちんと任せてもらえるようにまずはなりたいです」

そう語るIさんは、20歳のおにいちゃんではなく、
将来をちゃんと見据えた青年の眼差しをしていました。
彼の内側に秘めた動機に、光があたった瞬間でした。

その後のIさんの成長ぶりは、
また別の機会にお伝えしましょう。
ビジョンを語り、語らせる。
そこには、人の行動を未来へと向かわせる、
大きなチカラがあります。

そして人はそのビジョンを、
誰にだったら見せてもいいのか、
相手をはかりながらそこにいるものです。

ああなりたい、こうなりたい、
こんなものを持ってみたい。
それは初めからちゃんとしたカタチにはなっていません。
とつとつと語りながら、
少しずつカタチがはっきりしてくるもの。

あなたにだったら、自分のビジョンを語りたくなる。
そんな人であることが、
上司としてリーダーとして
最も期待されていることと思います。

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