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リーダーシップ
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答えを待つこと。その時間こそが・・・

2019.01.10猪俣恭子

社会人になった私が、
本当の意味で「自分で考える」それも、
「深く考える」ということを学んだのは、
当時の上司、Kさんの問いかけがきっかけでした。

Kさんは、何かにつけ、
「あなたはどう思うの?」
「どんなことをこの会社でしたいの?」
「あの人と同じ・・ではなく、あなたは何がしたいの?」
あわわあわわと私がなっていると、
「それがないと、あなたがこの職場にいる意味がないよ」
とまで迫ってきました。

しかし、Kさんはただ単に質問していただけじゃありませんでした。
正面から真剣にこちらの目を見据えながらのその問いは、
とてもパワフルでした。
まだまだキャリアも少ない私でしたから、
実績もないうちに自分の意見を主張するなんてという遠慮もあり、
本当に思っていることを言わないようにしていました。
しかし、Kさんの静かな熱量は、
じわじわと私の本気度を高めてくれました。

一回だけではなく、
何回も何回も「あなたは、どうしたいの?」と問われる。
本当のことをいうと、
なかなか考えがまとまらず、苦しくも感じました。
しかし、その問いは、
Kさんの私への信頼や期待があるからこそということも感じられ、
同時に一人の人として、
ちゃんと自分は認められているのだという肯定感も得られ、
仕事のやる気も高くなっていたことを覚えています。

Kさんは決して、
「ここであなたがすることは、これこれでしょ」と
答えを言うことはありませんでした。
私の答を待ち続ける、そんな時間の積み重ねの中で、
次第に私は自分の考えが整理でき、
自分の言葉で表現できるようになっていきました。

「ここで中堅社員対象の研修がしたい。
 それも女性の。女性のリーダーを増やしたい」
ようやく言えたのは、
上司が最初に問いかけた時から、
一年近くは経っていたと思います。
しかし、その時のKさんの「よし!」という嬉しそうな表情、
「よし! それはあなたが中心になってやれ」という言葉。
その場面は、今でも昨日のことのように覚えています。

振り返ると、Kさんは、
会社の中で、同僚、上司、部下からも、
とても好かれていて、信頼されている人でした。

答えは相手の内側にある。
内側にある答えを、
自らの力で引き出すことだって、人はできる。

Kさんはそれを知っていたのでしょう。
しかし実際にするには、
相当な忍耐が必要になってきます。
「どう思う?」と聞いて、
「わかりません」と返ってくるのは、
日常茶飯事でしょう?
毎度のようにそれが続くと、
もう訊かないで指示しちゃおうかな、
と誰でもそういう気持ちになってきます。

しかし、こちらも簡単にあきらめない。
相手が「わかりません」と返してきたとしても、
それでも待つ。
「そう? もう少し考えみようよ。
 何か答えがあるとしたら・・・って
 考えてみたら、どう?」と、
促してみましょう。
もちろん人にもよりますが、
相手がこちらを信頼してくれているのなら、
自分の答を探すことに挑戦してくれることでしょう。
すぐに答えを出さずに、待つ。
楽しみながら、待つ。
あまりにも緊急事態の時は別ですが。

相手の答を待つこと。
その時間こそが、
深く広く考える人を育てるのです。

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