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名前というのは不思議

2018.06.28猪俣恭子

名前というのは不思議だ。
二文字、三文字、四文字くらいの、
声にだせば一秒くらいの響きなのに、
本人にとってこの世の中で絶対的な存在感を放つ。

よく営業研修で耳にすると思う。
お客様からの信頼をより早く得るために、
会話にお客様のお名前を入れましょう、
人は自分の名前をたくさん呼ぶ人に
好感をもつものですよ。
ということを。

心理学的でもそうらしい。
疑っていたわけではないが、
やっぱりそうだなと実感している。
というのは、日ごろ通っている美容院でのことだ。
スタイリストのアシスタントのAさんは、
店長いわく「彼女はアシスタント指名率が一番多い」そうだ。
さもありなんと思う。
なぜなら、Aさんと一緒にいると楽しい。
なぜ?
なんだか知らないが、とてもリラックスする。
なんだか知らないが、すごく笑っている自分がいる。
はたまた、なんだか知らないが、話したくなってしまう。
結果として、お店の印象さえとてもよくなってしまう。

なんでだろう?
Aさんの特徴は?
そうなのだ。
私の名前をとにかく頻繁に会話に入れている。
そこにAさんの戦略は、まったくない。
それがAさんの「地」なのだ。
「猪俣さん、この前の旅行はどうでした?」
「猪俣さんのイメージは、カンガルーです」
「猪俣さん、お茶はいかがですか?」
「猪俣さん、足元が寒くないですか?」
「猪俣さん、マッサージしますね」
何をおいても、「猪俣さん」「猪俣さん」だ。
すると、私もAさんの名前を覚えたくなった。
私もAさんの名前を会話に入れるようになる。
しかも、Aさんはとても活き活きと楽しそうに仕事をしている。
事実、仕事は楽しい、と言ってはばからない。
将来はこうしたいという夢さえ持っている。
というふうに、どうやら私は、
Aさんのよいところを見るようになっている。
これも効果か。

名前?
「相手の名前を入れるといいよ」とスキル的なことじゃない。
相手の名前を頻繁に入れるということは、
それだけ相手のことをとても大切にしている表れ、
自分からもっと近づきたいという気持ちの表れ、
相手の様子を丁寧に観察していることの表れ、なのだ。
小手先なスキルの駆使ではないから、
だから嬉しくなるし、
こちらも相手に対してスペシャルな思いを抱くようになる。

相手の名前を頻繁に会話に入れる効果は、
計り知れない。
お互いの場をよりよいものにするためにも、
計り知れないものだ。

そうわかっていながら、
私はよく名前を呼び間違える。
呼び間違えるプロセスを繰り返して、
その先には、相手の名前をすっとすぐに覚えられるようになるはず。
言えるようになるはず。

相手の存在を認めよう、どうやって?
複雑に考える必要はない。
相手の目を見て、「〇〇さん」とにこやかに声をかけてみる。
「おーい」とか「ちょっと」とかではなく。
そんなささやかな、ほんとうにささやかな行為に、
全力を込めたらいいのでは?

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