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以前話したことを覚えていてくれる

2018.03.27猪俣恭子

先日、夫の栄養相談に付き添った。
担当の栄養士さんは、Iさんという男性の方。
30歳少しくらいに見えた。
「お待たせしました、こちらにどうぞ」と案内され、
私たちは神妙な面持ちで席についた。

Iさんの開口一番に驚いた。

「7年前くらいでしょうか。一度お話ししましたね」
夫とのことを指しているらしい。
7年前? そんな昔?

ええ、と苦笑いする夫。

「確か山登りをされているとかおっしゃっていましたよね」

ええ、今はもうできなくて・・とさらに苦笑いする夫。
そんな前のことを覚えているなんて。
嬉しくなった。
Iさんは、今にいたるまで多くの患者さんとお会いしているだろう。
その中の一人である夫と以前話したこと覚えていて、
こうして話題にあげてくれることが、
こんなに嬉しいことなのかと、改めて知った。
尊重されているとか、そんな固い表現よりも、
なんというか、大切に見てもらっているというか、
とにかく嬉しかったのだ。
一気にIさんとの心の距離が近づいた。

それだけではない。
もう一つ気づいたことがある。
こうして以前話したことを覚えていてくれているIさんに対し、
これから受ける栄養相談でのIさんの話を
適当に聞き流すことはできない、
真剣に私もこの場にいようという、
自分の本気度がぐっと上向いたのだ。
これは初めて感じたことだった。

こういう効果もあるのか。

以前、相手と会ったことも覚えていて、
以前、話した内容も覚えている。
それを話題にだす。

とてもとてもシンプルなことだが、
相手との関係を一気に親密なものとし、
信頼という形にないものまでそこに醸成し、
一緒に真剣にやっていこうという意欲までかきたて、
実際にやるという行動まで後押しする。
そこまでのパワーがそこにはある。

さて、我が夫。
「トマトジュースをよく飲んでいた」と言う。
ん? と思った。
彼はトマトジュースはこの世の中でもっと嫌いなもののひとつだ。
何を血迷ったかと思ったが、すぐわかった。
それは、トマトジュースではない。
にんじんジュースだ。
彼なりにちょいと緊張して、言い間違ったらしい。

そんな苦笑のこともあった栄養相談。
またひとつ、大切なことを学んだ。

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