株式会社ストーリー アイ blog 部下育成のヒント

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リーダーシップ
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もっと私に認めてもらいたかった

2015.12.25猪俣恭子

未完了になっている体験は、
時折思い出すものである。

「猪俣さんは、Yさんには“あまい”です。
 同じミスでも、私には厳しいです!」
かつて、部下からそう言われたことがあった。

銀行を退職し、
実家の印刷会社で慣れない仕事に悪戦苦闘していた日々。
「果たしてこの人は、どれくらい本気でこの会社をやるつもり?」
周囲の社員からそう観察されている様子が、
ひたひたと感じられる。
だから、社員とのコミュニケーションのとり方や
部下の育成にはかなり心を配っていた。
が、この有様だ。

こういうところまで見られるのかと、
正直驚いた。

Yさんはアルバイト。
私にそう言ってきたTさんは、正社員。
デザイナーの彼女はなかなか腕がよく、それを見込んで採用した。
将来は制作部のリーダーになってもらいたい、
いやなるだろうと期待していた。
ゆえに、Yさんよりも厳しい対応になっていたのかもしれない。

しかし、よくよく振り返ってみると、
理由は違うところにもあったと思う。
本当のところは、
TさんよりもYさんのほうが何かとペースがあったのだ。
仕事に取り組むスピード感というか。
Yさんは、即行動するタイプ。
私がしてほしいことを先回りして察知し、
間に合うように作業を進めてくれる。
かたやTさんはじっくり取りくむタイプだ。
思っていることもすぐ話さない。
周囲の状況を観察したうえで、
こつこつと自分がすべきことを丁寧にやりとげる。
周りの人にも気を遣うほうなので、
我慢することもたびたびあるのだろう、
まれに後輩の愚痴を言うこともあった。

この二人、
仕事をするうえでウマがあうのは、
Yさんのほうなのだ。
それゆえ、Yさんにあまくなっていたのだろうか。
いや、もしかしたら、
Tさんには期待していると思いながら、
彼女のスローペースにイライラしていたのかもしれない。
それが話し方や声のトーンにでていたのかも・・・。

いずれにしても、反省した。
Tさんには「そういうふうに見えるんだね。
  これから気をつけるね」と謝った。
公平感を感じてもらえるよう、意識した。

この出来事は、15年も前のことだ。
今だったらどうするだろう?
今だったら、ノートを一冊用意する。
何を書くのかって?
その日、誰とどんな話をしたのか、
誰と何回話したのか、
その時の相手の態度や気持ちはどうだったか、
今日発見した相手の強みや価値は何か、
また、自分の気持ちはどうだったのか、
何を感じたのか、考えたのか・・・。
このようなことを書きとめるノート。
丁寧に書く必要はない。
メモ程度で十分だ。

そうすることで、何が起こるだろうか?

○○さんとは頻繁に話しているけれど、
○○さんとは最近あまり話していないな。
今日は、○○さんに声をかけてみよう。
なんて声をかけよう?
そういえば、この前、お客様が○○さんのことをほめていたな。
細かい修正をよくやってくれるって。
それを伝えよう。
○○さんは、間違いがないので、安心して仕事をお願いできる、
ありがとう、の感謝の気持ちを伝えよう。

相手との関係が断然つくりやすくなる。

それにしても、Tさんにそう言ってもらったから、
自分が会社の中でどう振舞っているのかに気づけた。
でも、今だからよくわかる。
Tさんは、もっと私に認めてもらいたかったのだ。
そんなことも懐かしく振り返る、
過去のちょっと苦い体験である。

・・・・・・・

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