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『女性のためのリーダーシップ術』裏話
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最初に「心の状態」を整える(1)

2014.12.02ストーリーアイ

拙著『女性のためのリーダーシップ術』の最初の目次は、
こちらのタイトルのとおり。
「最初に『心の状態』を整える」です。

「これから始まりますか!」
と、何人もの方から言われました。
恐らく、コミュニケーションスキルについて云々から
スタートすると思ったのでしょう。
他の本のように。
部下の話をよく聞きましょう、
部下が結果をだしたときには、すかさず褒めましょう、のような。

でも、私たちは正論なんてわかっています。
部下にどうすればいいかなんてことは。
なのに、いざ現場になるとできない。
現場は思い通りにならない渦の中にいるようなものです。

やることはやっているのに、数字が伸びなかったり、
苦情の原因は他人なのに、自分が平身低頭謝ったり、
ちょっとした間違いなのに、きつく叱られたり、
あげ足をとられたり、
もっと早く報告や相談をしてくれれば、
こんなに大変なことにならなかったのに、
よかれと思ってやったのに、陰で悪く言われたり…。

本当に思い通りにならないことばかり。

結局、上司やリーダーは孤独。
とっても孤独なんです。

孤独ゆえに悩みます。
もし失敗したらどうしよう。
上司のくせに、
大したことがないと思われたらどうしよう。
不安だったり、心配したり、
緊張を強いられたり、
怒りを感じたり、
迷いのるつぼで混乱したり、
淋しかったり。

それが本音なのに、
いい人と思われたくて、
できる人と思われたくて、
大丈夫なふりをしてしまう。
どう思われているか不安で心配だから、
周りの人たちの一挙手一投足に
揺れて翻弄してしまう。

しかし、
そういう状態にあるときこそ、
人として成長するために必要な
「心の痛み」なのだと思います。

かくいう私は、
かつて印刷会社で働いていたときに、
20代の女性社員にこう言われたことがありました。
「猪俣さんが近くに来ると、緊張する」と。
そんなふうに言わなくてもいいのにな、
と悲しく感じました。
惨めに感じました。
でも、このままで終わりたくない、とも思いました。
そして決めたのです。
そもそも会社での私の立場は、
「孤独で当たり前」と認めることを。

当時の私は後継者。
周りの社員は私をシビアに見ていることに
ようやく気づいたのです。
自分たちがついていくに値する人なのかどうか、と。

不思議なことに、
「私の立場は孤独」、そう認めたら、
周りから認められたいという気持ちが
すーっと軽くなりました。
気分もよくなってきました。
その結果、周りにどのような変化が起きたのか、
成果については、
どうぞ拙著をお読みくださいませ!

この世の中で、
一番やっかいなのは、
他の誰でもなく、自分自身。
行動が変わらない相手にやっきになっているときほど、
実は自分に苛ついています。

本当はきちんと叱るべきところを叱れない自分。
励ましたいのに、結局相手を責めている自分。
できないことはできないとはっきり言いたいのに、
言われるがままに受けてしまっている自分。
そんな自分に苛ついているときほど、
怒りの矛先は相手に向かっています。

そんなからくりがあることに、
最初に気付きましょうよ、
というのがこの目次の意図するところだったのでした。

大丈夫、大丈夫。
不安や心配ごとは、あって当たり前。
なくそうとやっきにならないでください。
それよりも、
不安や心配ごとと、
友達のように長くつきあっていきましょう。
嬉しい、楽しい、喜び…。
そんなポジティブな感情ばかりでなく、
怒り、哀しみ、さびしさ、惨め…、
そんなネガティブと言われている感情も
思いっきり味わいましょう!
喜怒哀楽全部ひっくるめて、
自分自身。

それが私なりの、
心の状態を整える、なのです。

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